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EOS M ~ 後編 [レヴュー]

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EOS M

さあ、いよいよボディだ。
実を言うと、M2が発表になった今だから、Mの今の話をする事に意味があると思ってる。
違いのポイントは前回話したのだけど、もう少し踏み込んだ所も話して、果たしてM2が良いのか、Mが良いのか、参考に出来る人も居るかと思う。
それ位の価格差はあるので、Mで充分、安くなった今こそMと思う人の背中を押せたり、やっぱり最新のM2だなと思う人の背中を押せたりすれば良いかなと思う。
今回はM2にキャノン銀座で実機にも触れてきたので、その時の印象の一部も加えて記事にしてみた。

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基本的にセンサーとエンジンは同じなので、写りは大きく変わらない。
使える感度まで同じだ。
即ち、吐き出される画は同じになる訳だ。
そうすると、違いはサイズとWiFi、AFの速度や精度って事になる。
M2 は無いので、その辺は間もなく発売になるから、量販店で試してみれば解るだろう。
今回は飽くまでもMの話。

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操作性は好みが分かれると思う。
EOSからのサブとしてみた場合、正直使いにくい。
俺はIXYも使って居るので、体感している事だが、IXY感が強い。
タッチパネルがどうにも具合が悪い。
咄嗟に誤操作してしまったり、電源が入っている状態の時に、何かが触って設定がとんでもない事になってたりする。
実はその辺は馴れでどうにでもなるんだが、困るのはダイヤル操作だ。
EOS系の人向けにダイヤル操作操作も装備されているが、おまけ感が強い。
と言うのも、ダイヤルが十字ボタンにもなっているので、急いで使おうとすると、勢いでダイヤルを回したつもりで、十字ボタンを押してしまい、想定外の動作をダイヤルが実行する。
結果、もたつきを生んで、チャンスを失うことになる。
これは非常にいただけない。
露出補正は咄嗟にやりたい場面も多いのだが、十字ボタンの右を押して、ダイヤル操作と言う流れで、ダイヤルだけでは、絞り優先なら絞りの操作になる訳だ。
これ、どっちの方が優先と言うことなく、どっちも必要な操作なので、本質的にはダイヤルは二つ欲しい。
それを一つで賄う為に、十字ボタンとの組み合わせで実現し、その十字ボタンはダイヤルを傾ける方向に押し込むと言う形態をとった訳だ。
そして恐らくは、その抵抗感は自慢のネイルが痛まないか気にならない程度と決めたに違いない。
非常に軽いのだ。
ダイヤルを回す方が重い位何じゃないだろうか。
なので、回そうとした時に、ポチッと入ってしまう。
これが余りにウザくて、俺はMを持つ時はIXYモードになることにした。
ひょっとするとPowerShotはこんな操作感かもしれない。
IXYにはピント操作は無いからね。
結局、素早く対応したいからダイヤルを回したいのだが、タッチがデリケートな為、操作が彷徨いてしまい、そうなる位なら液晶をタッチした方が早いと言うわけだ。
その結果、冬はMを使う際にスマフォ手袋が必須になってしまった。
ここも使いにくい要素の一つ。
感圧式のIXYと違って敏感なのは良いが、要らない所で反応したりする。
特に頭に来るのは、画面隅に設定されているボタンだ。
クイック設定やタッチシャッターのオンオフ、これらが誤操作で反応する事が多いのだ。
クイック設定は画面が開く事で、撮影タイミングを外したりし、タッチシャッターは要らんタイミングでシャッターを切られ、書き込みと操作の復帰待ちと言うとんでもない時間を待たされる事になる。
それぞれはそんなに長くないのだが、タイミングを奪われて戻り待ちと言うのは、異常に長く感じるし、何よりもシャッターチャンスを逃すには充分な時間である。
冬場はスマフォ手袋で、この誤操作を減らせるが、夏場は非常に心配だ。
手袋をしていれば、反応する指先で触らなければ良いだけなので、割と問題無いが、手袋が無いと頻発する事になる。
何故なるか、それはノンレフ独特の構えにある。
手ブレ補正付きのレンズなら、多くはどんなルーズな構えでも問題無いと思うが、暗がりでの撮影や手ブレ補正無しの場合、細心の注意を払って構えないと、ファインダー付きと違って簡単にブレる。
そのブレ防止の為に、ストラップをピンと張り、掌でカメラを押し出す様に構えるのだが、この時に掌が触れて誤操作してしまうのだ。
イメージとしては、カメハメ波を打とうとして、最後の最後て不発させる感じだ。
間抜けな事この上ない。
infoボタンを押して表示を減らしておけば、回避出来るので、これで対応したが、可能ならそんな配慮をせずとも使いたい。
パネルの内容自体は分かりやすく、パネルで使うものと思えば、整理されていて、分かりやすいんじゃないだろうか、スマフォが使いやすいって人には馴染みが良いのかもしれない。
俺は携帯はiPhone、タブレットはiPad3とiPad mini、そこにAndroidのNEXUS7と三台、合計4台のタッチスマートデバイスを使っていて、今もiPad mini でこれを認めているが、便利で直感的で使いやすい面もあるが、定まった場所をタッチしたりする「決まった」操作に関しては、やりにくいとしか思えないので、Mも使いにくい部類に入る。

続いてAFの話。
恐らくはこの手のカメラを買う人の半分以上は、AFで撮ることを前提としていて、MFで使うって想定の方が難しいんじゃないかと思うが、AFは馴れた人程苛立つのは間違いない。
バカな上に遅いってのが、AFの一眼レフなんかを使い慣れた人の感想になると思う。
特にAFも一点AFやスポットAFと言った精密動作で使っていると、有り得ない程、バカで遅く使い物にならないと感じるに違いない。
IXYでかなりルーズなAFには馴れていたつもりだったが、Mの洗礼には驚かされた。
自動選択でなんとなく撮れているって使い方の人には気にならない程度と言えばそれまでで、スマフォ感覚ならそんなに違和感は無いのかもしれないが、先に記した使い方、特に俺は7DではAFはスポットAFでしか殆ど使わないので、Mの動作は驚きの境地だった。
まず、AF枠がでか過ぎる、微妙な所を狙って使おうとすると、その枠の中で更に指定しないとダメだろって位広くて、狙った場所にピントが行かない。
噂は聞いていたので、みんな神経質何だよと思っていたのだが、俺が間違ってた。
本物のバカとはこの事だ。
例えばこういう事だ。
葉っぱの先端にピントを合わせたいとして、一点フォーカスで指定するのだが、その枠内の中心に葉っぱの先端が来るようにタッチする。
これで普通なら葉っぱの先端にピントが行くわけだが、Mクラスになると想像を絶する動作を見せてくれる。
元来AFは指定内の中で、最も近い被写体にピントを合わせる。
この手の機種なら、近い場所のコントラストの高い場所に合わせる訳だ。
この近い場所ってのがポイントになる。
だから、枠は小さい方がいい訳だが、コレは枠がデカい為に枠内に色々入る可能性が高い。
それだけでなく、その枠内の一番近い物に被写体を設定出来たとしても、何故かこのMって機体は、枠内でコントラストが先に高くなっている場所を見て、合焦していると判断する模様。
その時は手前も奥も関係無い瞬間が多発するのだ。
しかも、その時に被写体が枠内の7割位を占めていても、他の3割にコントラストの変化を感じていたら、被写体は奥だと判断する。
そして、そんな時は悩むこともない。
そんな動作をされたら、どう合わせて良いのか解らなくなる。
MFにするしかない。
更に悩みに悩み抜いて、ダメでしたって答えを出すことも多い。
AFは緻密な撮影には全く向かない。
何となく画面いっぱいで捉えて、カメラに任せる感じで撮ると、これが意外に素直に写るので、使い慣れた人程苛立つのは間違いない。
この辺がM2になってどの程度改善してるかだよね。

さて、書いている途中ではあるが、ついさっき、銀座のキャノンプラザでM2の実機に触れて来た。
ここの部分に関しては12月16日現在の話。
2台並べて設置してあって、同じものに対するAFのスピードを体感出来ると言う物。
確かにM2は軽快。
Mを思うと信じられない位、軽快快速なAF。
それは間違いない。
しかし、やっぱり、マクロ撮影時の挙動は変わらない駄目さだった。
自分はキャノンプラザ銀座で触ったので、同じ事が試せる人は試して欲しいが、M2の置いてある位置、そこから数メートル離れた位置の1DXなどが置いてかるカウンターにピントを合わせ、M2の置いてあるカウンターのM2の場所に立ててあるサービス版位の写真の角にピントを合わせると言うテスト。
この時、写真の角は裁断部の角がAFフレーム内に入る様にし、L字にM2のカタログが見える様な位置関係。
要は置いてある写真でM2のカタログを塞ぐ様にしながら、ピント合わせをした際、背景にピントが合うか、写真の角にピントが合うかと言うこと。
ポイントはAFフレームの大部分を写真が占めていて、フレーム内の縁の部分だけ向こうが見えると言う状態。
これ、普通なら写真の角にピントが合うはず。
これはどんなテストかと言えば、擬似的にスナップしている時に面白い葉っぱを見つけてその先にピントを合わせて撮影ってのを再現しているつもり。
だが、MもM2もAFフレーム内の狭い面積側で、より遠い位置の背景側にピントが行く確率がバカみたいに高い。
AFフレーム内をタブレットに例えると、タブレットの額縁と画面で、額縁側にピントが合うと言うこと。
近くに合うと言う、原則も関係無い。
何回も試したが、一度しか写真に合う事はなかった。
何回かだが、5、6回ではきかない位は試してる。
何度も何度もやっているんで、プラザの女の子が使い方が解らないのかと思って飛んできた位である。
それでマクロ撮影時の挙動の事を話すと、「一点AFでもダメですか?」と言ってきた。
勿論ダメな物はダメなので、「一点でもダメだね」と話すとしょんぼりしてしまった。
悪い事をしたと思うが、事実は変わらないのである。
その時AFの自慢をされたんだが、合わない物は合わないのである。
或いはあそこのM2はガッキーの大ファンで、どうしてもガッキーにピントを合わせたかったんだろうとしか説明出来ない。
相変わらずマクロ撮影付近ではAFは役に立たないと思っていいね。
それ以外は快適になってる。
プラザのお姉ちゃん自慢のAFは間違いない。
非常に快適なAFであるのは確かだった。
それが何処よりも、何よりも速いAFかとなると、そこはやっぱり違うのだけど、これを売りたい層に対して、これを買ってもらい、その人達が旅先などでスナップしまくるという中では、快適なAF動作であると言う事。
タッチシャッターと高速シャッターの組み合わせなら、動体もそこそこ行けるんじゃないかな。
そもそも望遠はEF-Mには用意されていない事を考えると、子供の運動会ってシチュエーションはまだ考慮していないのかなと思うので、そこに関してのコメントはしないが、ゴール横で最前列みたいな状況で撮るなら、55mmのテレ端で縦に構えても対応は出来そうではある。
少なくとも俺にはそう感じた。
スナップなら格段の進化、近接は変わらず、それがM2クオリティ。
そんなM2もいよいよ明日発売である

AF位しか性能面では変わっていないのだから、それくらいは進化して居て欲しい部分ではある。
で、個人的な環境としては、FDレンズばかり使うので、ぶっちゃけAFって言われてもって話なのである。 笑

写りだが、7Dと同じセンサーではあるが、エンジンは一世代新しい物が付いている。
意外にこの差が大きかった。
高感度耐性は、実はあまり違いがない。
ノイズの出方の面でMの方が、7Dよりもいやな感じはないと言うだけで、やっぱり3200以上はなあと言うのは変わらない。
しかしだ、低感度に関しては全然違う。
特にISO100では猛烈な違いを感じる。
7DではPSLR4で現像するときに、やっぱりノイズリダクションをある程度掛けないと気持ち悪い位には出ていたが、Mではなんなら掛けなくてもいい位であって、400や800と低感度でも感度があがった際の余裕がまるで違うのだ。
正直、コレは大きな違いなのである。
朝の撮影では800が綺麗ってのは、決定的な違いなのである。
7Dだって800はそこそこ使える感じだったが、較べると明らかな差が出てくる。
7Dの100とMの400が近くて、少しMの方が落ちる位のノイズレベル。
そう考えると、2段分違うと言う話になる。
高感度は変わらなくとも、日常的な部分でその違いは意味のある違いだと思う。
まあ、綺麗な領域での違いだから、差と言っても、違いは丸め込まれる部分ではあるのだけど。
ポートレートなんかでは、違いを感じる違いになりそうだね。

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操作性だが、良くも悪くもだね。
結局EOS的な使い方は諦めて、液晶をタッチして使ってる。
ダイヤルで操作出来れば、それが一番スピードが出る訳なんだが、ダイヤルがダイヤルとしてだけ独立していないし、そもそも数も足りない。
そんな状態ならば、タッチした方が早くて正確な入力になる。
画面を切り替えれば不満のない物を選べるが、そもそも、その画面のカスタムが出来れば良いのになあと思わずにいられない。
兎に角半端。
ただ半端なんだ。
対策としてマイメニューを工夫すると言う事になる。
人によってはクイックメニューからで良いじゃんと思うかも知れないが、ダイヤルの中心のハードキーを押すか、画面内、横位置時の右上隅をタッチとなり、ボタンも小さいのでアクセスしやすいかというとそれほどでもない。
ハードキー側は使いやすいにしても、タッチ操作を中心にしていたら、感覚的に画面内に手が伸びると思うので、操作系統によると言ったところか。
このクイックメニューは何がいただけないかというと、ホワイトバランスやピクチャースタイルなどの基本的な事は、表示状態によってはIXY等と同様、画面の両サイドに表示されているのだが、それが表示されると言うだけで、表示させる表示モードにしていた場合は、ほぼ表示が変わらない。
操作情報を全て消していた場合は、クイックメニューへ移行するボタンも消える。
そんな状態なので、存在意義がちょっと微妙なのだ。
ハードキーのinfoボタンを押す毎にこの表示が切り替わるので、infoボタン連打で表示を変えた時に初めて、EOSで見慣れたクイックメニューが開くのである。
これはハードキーを押した時も同じで、ハードキーを押した場合の挙動でも、EOSで見慣れた物が一発で開くという訳ではないので、恐らくクイックメニューにはその方がアクセス性が良さそうである。
その為、マイメニューを充実させれば、ハードキーのmenuボタン一発で開く様に出来るので、その方がアクセス性と正確性が担保されるという感じである。
とは言え、そこに組み合わせられるのは数に限りもあるし、クイックメニューはそれはそれとして活かして、その他の部分で素早く切り替えできるようにするというのが、賢明な形になるだろう。
俺はまだ煮詰まっていないが、クイックメニューと重なってでもAFとMFの切替は素早く正確に切り替え出来る様にしておきたいというのが本音。
と言うのも、日常的に「AF+MF」モードにしておけば問題ないんじゃないのと思っていたのだが、そうでもなかったのだ。
このモードならフルタイムMFが生きていて、AF後にMF出来て、ピントの微調整が成立するモードな訳だが、先述したマクロ時のAF挙動の際、とんでもない位置からのピント調整になる。
これ、シャッター半押しを維持した状態でやらないとならないのだが、この時の調整状態では作用角が変わる様で回しても回してもピント位置がなかなか変わらない。
そもそも大体ピントが合っている状態を前提としたならば、細かい調整で良い感じなんだが、全く違う位置からでは話にならない。
そして、うっかり半押しが抜けてしまったら、全てが最初からやり直しとなる。
非常にストレスがたまるのだ。
なので、マクロ撮影となったら、すかさずMFに切り替えてしまって、端からMFした方が精神的にいいのだ。
その為俺がAFレンズを使う場合は、結構頻繁に切り替える。
その時に素早く確実にアクセス出来る様にマイメニューに入れている。
不思議なのはjpeg撮影なんかでは、特に効果的な気がするクリエイティブフィルター。
これはRAWなどメインの場合確かに余り触る物ではないが、そこそこ前に出している部分なのに、そこに素早くアクセスする方法が実はデフォルトでは用意されていないのだ。
この手の商品を使う人には、結構気にされる部分なんじゃないかと思うんだが、ここに対してのアクセス性の悪さは尋常じゃない。
そんな事を含めて、マイメニューの充実は必須だろうと思う。
自分の使い方に合わせて、練り込み甲斐のある部分だ。

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いよいよ、俺の使い方のメインの部分。
FDレンズを使う場合の話をしよう。
FDに限らずオールドレンズをマウントアダプターを使用して使う場合、やはりノンレフ機はありがたい存在。
シャッタースピードや感度などはカメラ側で、絞りはレンズ側でと懐かしい環境が戻ってくる。
フランジバックが短いので、最近のガンレフではフランジバックが長くなってしまう様な、フランジバックの短めなレンズでも補正レンズが必要ないので、画質も担保される。
昔の機材を持っているなら、是非とも一台は持っておきたいのがノンレフ機なのである。

赤カブ
赤カブ posted by (C)あいあい

低い陽が射す
低い陽が射す posted by (C)あいあい

穏やかな光
穏やかな光 posted by (C)あいあい

俺はこれを選んだ訳だが、別にガッキーがCMをやっていたからという訳ではない。
M2のCMもガッキーで良かったなあなんて思っている訳でもない。
今回のカタログもガッキーで嬉しいなあなんて思っていない。
別にガッキーは関係ない。
関係ないぞ。
キャノンだから選んだだけである。
キャノンだからだ。
そんなMだが、7Dに補正レンズ付きのマウントアダプターを利用して装着した時とは、決定的に違う事がある。
それは補正レンズによる画角変化や画質の劣化がないと言うのも当然なんだが、使用感として決定的に変わる事があるのだ。
それは露出の精度。
7Dでもライブヴュー撮影ならばそうだったのかも知れないが、ガンレフでそれって殆どしていないし、そもそもやってもReflexを使った時なので、精度に関しては問題にならなかった。
出ている物で補正すれば良いだけだからね。
そうではなくて、絞り付の普通のレンズを使う場合、この精度は快適さに大きく影響した。
と言うのも、兎に角大暴れしたのだ。
実絞り測光だろうと、絞り優先モードで一段絞ったら、シャッターが一段遅くなる。
これが当たり前の事だが、7Dではそうは振る舞わなかったのだ。
マクロ仕様のマウントアダプター(フランジバックが長くなったままの装着で補正しない為、実質エクステンションチューブの役目になり、超近接撮影しか出来なくなり、無限遠は出ない)を利用した場合は、そう振る舞う事はなかったので、間違いなく補正レンズの影響なんだが。
この挙動が実にメチャクチャ。
一段絞ったら、シャッターが2段速くなったりするのだ。
当然出た目ではドアンダー。
マニュアルモードでの撮影でも、表示されている露出バランスは全く当てにならない。
単体露出計必須と言える程の状態。
まあ、この手のレンズを使う人なら、試しに一枚撮って確認すれば、マニュアルや露出補正でなんとでもなるので、単体露出計が絶対に必要と言う事はないと思うが、露出を取れない人の場合は何を基準に決めれば良いのかと、途方に暮れても不思議ではない振る舞いなのである。
俺の場合、一眼レフという物に慣れたのは、F-1nという古いカメラで、露出計が壊れている物を譲り受けた為、その場の明るさでフィルムの感度に合わせて、露出計無しに露出を決めてポジで撮影するという工程なので、今更ビビリもしないのである。
ネガならまだしも、ポジでは文字通り修行である。 笑
失敗の連続だったなあ。。。(;^_^A
そのおかげで空を見て大体露出を決められる位にはなれたけどね。
普段から雲の加減で、1/2段暗くなったなとか考えてたし。 笑
当時は1/2段刻みだったからね。
懐かしんでしまったが、話を戻そう。
この挙動が常にアンダーになる、若しくはオーバーになるというのなら、基本で補正値を決めておけば、都度そこからの補正で行けば良いのだが、絞り1/2段毎にオーバーに成ったり、アンダーに成ったり、構図によってオーバーに成ったり、アンダーに成ったりするので、根本的に単体露出計無しでは試写して露出決定という工程が必須だったのである。
しかも、AEがそんな状態だから、絞り優先モードでは連写スピードが恐ろしく低下するのである。
それがMだと安定した。
普通に絞りを使って、普通の反応をする。
撮像素子で測光しているからって事なんだろうな。
画面の見た目で判断も出来るので、この辺は実に快適になった。
これだけでノンレフの価値があるって物だ。

夕陽を浴びて
夕陽を浴びて posted by (C)あいあい

こんにちわ
こんにちわ posted by (C)あいあい

落葉
落葉 posted by (C)あいあい

補正レンズの影響はそれだけじゃない。
明るさだ。
切り替えてハッキリと解った事だが、とんでもなく暗くなるのである。
うたい文句では1段程度って事なんだが、実際は1段どころではなく、場合によっては2段近く暗い事もある。
明るいレンズでは暈けはともかく明るさが活きないし、暗いレンズでは涙目。
Reflexでは昼間の撮影で1/500のシャッターで平気な顔してISO1600とか要求してくる。
最早F8では有り得ない次元である。
それが完全に解消されるというのは大きい。
暈けという話も出たが、暈けにも影響がある。
補正レンズが入っていると、兎に角二線暈けを連発する。
二線暈けばかりと言って良いくらいの有様で、切なくなる位なのだ。
それがちゃんとした描写になるのだから、如何に補正レンズがいただけないかである。
そんな理由で、やはり、オールドレンズを使うなら、ガンレフよりもノンレフなのである。

夕暮れ
夕暮れ posted by (C)あいあい

黄昏
黄昏 posted by (C)あいあい

こころきよくありたい
こころきよくありたい posted by (C)あいあい

本質的な問題点も存在はする。
やはりノンレフ機は構えに問題がある。
ファインダーを覗かないので、額や眼球で支えている部分がなくなる為、ホールドが甘く手ブレしやすくなる。
軽さも手ブレしやすい原因の一つだし、ブレと言う事でいえば、手持ち環境では良い事が何一つない。
表示が大きいので比較的ピントが合わせやすい位だ。
それとてブレてしまっては意味がない。
だから、一般的にキットレンズには手惚れ補正付になる訳だ。
殆ど必須に近いんじゃないかとすら思える。
それでストラップは短めがいい。
カメラを全力で前方に押す様にしてシャッターを切れば、かなりブレを抑えられる。
俺の場合、歩留まりはかなり悪くなるが、基準に対して1段分位までの手ブレ補正効果を期待して撮影に挑める。
50mmのレンズなら1/25秒までは数撮れば止められるかなって感覚だ。
その感じってガンレフならどれ位の感覚かと言えば、1/5秒で止めようと言う位の挑戦感覚。
なので、決して実用的な範囲の話なのではなく、やってやれない事もなさそうだなって言う緊急時の対策的な物。
やはり手ブレ補正はあった方が良い。
実際の問題としては、晴れた日中というのならば、気になる事はないだろうが、明け方や夜ならば、気になると言ったところか。
その辺オールドレンズを使う場合、ボディ内手ブレ補正のオリンパスなどが羨ましくもある。
そんな理由から、長めの焦点距離は余り現実的ではない。
それは手ブレ補正の付いた最近のレンズでも同様になる。
ノンレフのMやM2は中望遠までが手持ちで現実的な話な感じだ。
個人的な感覚では135mmがボーダー。
200mmとかになるとちょっと考えたくないかな。
朝日の撮影でReflex手持ちで使ってるけど。 笑

準備
準備 posted by (C)あいあい

向き合い
向き合い posted by (C)あいあい

桜
posted by (C)あいあい

そんなホールドとの関係で、撮影は儀式的な流れが多い。
グッと押し出した位置で構図中のピントを合わせたい位置を決め、拡大表示にしてピントを合わせ、それではホールドが甘いので、表示を元に戻して、両手でカメラを死ぬ程押し出して、ホールドを安定させて、そこで初めてシャッターを押す。
これをしないと簡単にブレる。
日中でもちょっと焦点距離が伸びたらブレる。
明らかなブレなら、ブレたと誰でも解ると思うが、微ブレの場合はピント合わせが失敗している様に見えるので、その辺は曖昧になるのだが、ブレを抑えるだけでシャキッとしたのが増えるので、これは間違いなくブレだ。
ブレ対策は重要だ。
この方法はコンデジなどでも有効なのでストラップには工夫のし甲斐、選び甲斐があるのである。
Mが素晴らしいなと思うのは、こうした時に、実に猛烈な力で押し出していて、首筋に食い込むストラップが痛かったりする位なんだが、ボデイ自体が歪んでくる様な感触は皆無。
素晴らしい剛性を確保していると思う。
マニュアルには左手をレンズの下から添える様にとなっているが、嘘っぱちだと言っておきたい。
実際は手ブレ補正があるのだから、それで対応出来る範囲になるのだけど、付いていないレンズ。
例えばEF-M 22mm F2 STMなんかだと、こっちの方法の方が効果的なので、より効果的な方法と言えば、こういう事になる。
それに対応出来るボディは素晴らしい。
この際に問題になるのは、画面の縁に手が触れて誤反応になることだ。
それでも冬場はスマフォ手袋などを使うことで、操作性と誤動作防止に効果的なんだが、夏場不安。
真夏にそんな物付けたくないし、掌の一部が触れてしまう機会は多く、困ったことにその触れる部分はと言えば、設定変更のボタンが並ぶ。
左手の掌を押しつけた際に触れる場所には、タッチシャッターのオンオフボタンまである。
変なタイミングでシャッターを切ってしまい、復帰待ちをするなんて事も起こりかねないのである。
タッチシャッターは表示を工夫すれば消しておけるのだけど、そもそもそんな物気にしないで撮影したいというのが本音であるから、工夫は欲しかったなあと思うのだ。

そのボディだが、外装は意外に傷に弱い。
色も思った物と違う可能性も高いので指摘しておこう。
自分が買ったのはシルバー。
最も中性的な色かなと思ったからだ。
白は女性受けが良い様であり、黒はトラディショナルで男性が中心だが女性にも受け入れられる物の様だ。
色つきは確実に飽きが回ってくるので、余程気に入った色でなければ避けたいというのが本音。
シルバーはその中間と言ったところで、これもやや男性よりではある模様。
というのも、各写真を見るとIXYの様なフワッと軽いホワイトシルバーな印象の物が多いが、実物は黒みのある渋いシルバー。
燻し銀とまではいかないが、それに近付いた印象のシルバーだ。
仕上げの表面処理の粒子感も粗めの仕上げで、所謂鏡面加工とは正反対の金属感が演出されている。
微細なレベルで影が生まれて、全体に黒い印象が生まれる仕上げで、重厚感が強い。
俺がシルバーを選んだ基準は、これにオレンジ系のブラウンで固めたら、お洒落な女子が持っていても違和感なく、渋めの男が持ってもしっくり馴染む、どちらにも転べる色だと思ったからなんだが、実際は非常に男臭い印象がある。
個人的にはもっと軽めの印象の方が良かったかな。
格好良さなら、このシルバーの方が精悍ではある。
次に外装強度だが、路面なとに置いたら、それだけで傷になるレベル。
ちょっと驚いた。
ローポジションの撮影で、路面に置いて、その時はレンズの重みでボデイが浮いたので、軽くボディを下に押したところ、それで触れただけで、下面が傷だらけになった。
見た目の硬い仕上げに対して、素材は非常に柔らかい金属である。
その為シルバーは、そう言うのが気になる人には向かない色と言うことになるかも知れない。
色つきならば塗装処理が表面強度を上げているはずなので、そこまで弱くはないだろう。
これは試してみないと解らない。
少なくともシルバーは、その素材感を剥き出しにしたモデルなので、或る意味プレミアムな仕上げという事になるかも知れない。
シルバーで傷つけることなく使いたいという場合、ボデイジャケットは必須だ。
モデルが変わる今からの場合、買えるうちにお気に入りのジャケットを手に入れておく方が良いだろう。

ざっと使った実感としては、こんな所。
M2の実機に触れた感想等もあって、実は公開日を数日送らせたのだ。
本当はキヤノンに行く間の電車の中で書き上げて、その日のうちに公開を目指していたんだが、M2の近接AFが余りにもだったので、発売前日の今日にまで送らせたというのが本音。
個人的な感覚としては、やっぱり、どうしてもWi-Fi撮影が欲しい。
そういう場合でなければMで良いと思う。
寧ろ安くなった今こそMかなと思っていたりする。
ただ、Mにはレリーズが使えず、リモコンで操作するのが限界なのだが、そのリモコンは前方からしか反応しないという事実が横たわっているので、狭い室内等ならリモコンもレリーズ代わりになるのだが、それ以外の場面でスローシャッターという話になると、Wi-Fiの装備の如何は結構大きな意味を持つことになる。
オールドレンズベースで、そう言った撮影は殆ど無いというのであれば、今なら黙ってMを選んで間違いなさそうである。
ダブルレンズキットに広角ズームのレンズを付けても、M2のトリプルレンズキットよりも遙かに安い。
オールドレンズベースなら、その価格差が、Wi-Fiの有無の価格差という事になる。
反対にAFメインで行くというのであれば、M2の方が基本的なAF挙動が圧倒的に良くなったので、M2の価格を出すことに意味が大きくなる。
写りの良さに関しては間違いないカメラなので、その辺をどう考えるかと言う事が、選択基準になるんだと思う。
写りその物はMもM2殆ど同じだ。
多分全く同じだと思う。
サイズや重さは無視していい。
違いはその部分だけである。
俺はもうちょっと寝かして、Mが捨て値で現れたら、もう一台行こうかなと考えている。

兎に角、公開が遅れてしまったので、間に入れる写真が揃っていない。
それは近いうちに、挿入することにして、今回はテキストだけ先に公開。 (;^_^A
説明になるであろう写真等は近日中に突っ込む予定。
その他気付いたこともその内書きたいかな。

EOS M ~ 前編 [レヴュー]

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EOS M

EOS Mを一週間使ったので感想を書きたい。
M2が発表になり、間もなく発売になるってタイミングで、今更EOS Mのレビューもないとは思うが、画質に関しては同じ事が予測出来るので、その辺は参考になるかと思う。
また、価格差を考慮すると、今ならMは半額以下と言うのも無視出来ない要素だと思うので、そう言った意味でも、もしかしたら参考になるかもしれない。

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まず俺が買ったのはダブルレンズキット。
22mmの単焦点と18mm-55mmのズーム。
ストロボとEFレンズを付ける為のマウントアダプターがセットになったキット。
レンズキットは22mmのみで41000円程度で、ダブルレンズキットだと45000円程度。
ストロボもマウントアダプターもそれぞれ8000円と1万円位する物なので、ダブルレンズキットは、多少無理してでも買った方がいい組み合わせ。
ストロボは明るさとしては他愛のない物ではあるが、外部ストロボをワイヤレスでスレーブとして使う時、マスターとして使用する事が出来るので、多灯システムを組もうとしている場合、役に立つので強ち馬鹿にならない。
マウントアダプターも単焦点レンズなどを増やしていけるので、初期の段階で使用予定が無くても、追加投資が必要なくなる意味でも、意義深い物になる。何より、サードパーティー製の手頃なレンズが使える様になると言う意味では、初心者がこれからを基準にどうするか考えるのであれば、必ず使うことになる訳で、その初心者の場合は単焦点一本のシステムの方がハードルは高いのだから、最初は意味が分からなくても、キャノン用のレンズを買えば使える様になるって環境が手に入る訳だから、意味が分からなくても、持っているべきものだ。
価格差を考えると、これらがタダで付いて来る様な物なので、ダブルレンズキットのコストパフォーマンスは圧倒的だ。
これがM2になるとトリプルレンズキットがあり、単体で40000円位の広角ズームレンズがプラスされる。
価格はダブルレンズキットが10万円位、トリプルレンズキットが12万円位の範囲だ。
Mで同じレンズ環境を揃える場合でも、未だにコストパフォーマンスは高いと言える。
違いは重さとWiFi。
10%に満たない軽量化と小型化、WiFi機能の有無に5万円位の価値を見いだせるかどうかが、今現在MかM2かの判断基準になるだろう。
三脚を使ってのタブレット操作による快適さは、段違いではあるので、究極的にはここになるかもしれない。
別途リモコンを買わずとも、スマフォがリモコンになり得ると言うのも、ここに含まれる。
但し、リモコンは幾らもしないので、初心者が比較検討する上で、リモコンに拘るのは見当違いになるので、そこは注意が必要。
飽くまでも、画面を観て操作する環境が大きく手元にくると言う次元で考えた方が幸せになれる。
因みにだが、MもM2もバリアングル液晶は付いていないので、そこに対するキャノンの答えがWiFiであると言うことも真実になる。
さあ、この違いと価格差をどう考えるか。
俺としてはバリアングル液晶を使うのならば、WiFiの方が便利だと思うが、バリアングル液晶の方が手軽に変なアングルでの撮影は出来ると思う。
そして、俺のMの使い方では、WiFiに5万円はちょっと高いかな。
一年後に追加で買うのなら、悪くないかなって感じ。
なので、出るのを知らずにMを買ったが、一つも悔しくは無い。
買ったばかりなのに、型落ちと言われる事位かな。 笑
ここに5万円出す位なら、Mをもう1セット買った方が良いかなと感じる俺がいる。
付属品を全部処分すれば、ボディをかなり安い物に出来るし、2台のMに別々のレンズを付けておけば、相当楽しめそうな感じがしている。
特に俺の場合はFDマウントと言う昔のレンズを使う為にMを用意したので、マウントアダプターを用意して、それぞれ別の単焦点を付けてスナップすると言うのは楽しそうだ。

PSLR4-5585.jpg

さて、何故Mかだが、俺はノンレフ。つまり、ミラーレスと言われているレンズ交換式のカメラが欲しかった。
すべては先述したFDレンズを使うため。
何度か書いているが、レフ機のEOSの場合、FDレンズを使うのならば補正レンズが必要になる。
レンズのマウント面からセンサーまでの距離を示す、フランジバックの長さの関係だ。
FDレンズは42mm。
一方、EOSの標準のEFレンズのフランジバックは44mm。
ちゃんと規定の距離を保たないと、ピント位置があわなくなるのだが、EOSの場合は2mmも長くなり、マウントアダプターの厚みも加算されるため、すぐ近くにしかピントはあわなくなるのだ。
遠くの遠景を撮る様な場合だけじゃなく、目の前の人を撮るような場合であっても、ピントがあわなくなる。
あわせられる様にするためには、2mmカメラにレンズをめり込ませなくてはならない訳だ。
これを解決するために、補正レンズが入るという訳だ。
その補正レンズだが、どうにもこうにも写りが悪くなる。
可能ならば使いたくないのだ。
このフランジバックが長くなった理由はミラーの大きさが大きい為で、これが無ければフランジバックは短く出来る。
このミラーボックスを取り払ったのがミラーレスと言う訳だ。
しかしながら、元来必要のない設計だから無いだけなので、取り払ったのではなく、そもそもないと言うだけ。
だから、レスではなくて、ノンなのだ。
そこに違和感を感じるので、俺はノンレフと言ってる派だ。
話を戻そう。
このミラーボックスが無いMの場合は、フランジバックは18mm。
42mm の物を付けたいならば、下駄を履かせれば良いだけで、補正レンズなんか無くても、ちゃんと本来の位置にレンズを固定出来るのである。
それで、ノンレフが欲しかった。
その中でMの理由はキャノンだから。 笑
だけじゃなくて、APS-Cのセンサーを持つなかで、キャノンだったからって事。
候補はオリンパスのOM-D E-M1とソニーのα7R。
ざっくり言えば、どっちも高い。 笑
それでMである。

PSLR4-5574.jpg

経緯を話したところで、実際に使った感じを話そうか。
まずはレンズから
標準ズームから話そう。
一般の多くの人の場合は、単焦点よりもこっちの方が便利だと感じるのじゃないかと思う。
18mmから55mmの焦点距離なので、感覚的には24mmから70mmのズームレンズをフルサイズ若しくはフィルムのカメラで使う感覚に近い。
一番一般的なズームレンズの感じになるのかな。
個人的なシステムの具合感からすれば、16mmから70mmのレンズだったら最高なのになって感じだ。
それならカメラの特性的に望遠撮影って程ではないので、かなり広めではあるが、超広角ではない広角から、ポートレートでは充分な望遠効果を得られる位の望遠までが、これ一本で間に合う事になるからだ。
旅のお供なんかには最高な焦点距離になると思うが、その組み合わせのレンズは不思議と無いのだ。
コレって、大三元と言われている、大口径のズームレンズの広角と標準の二本を合わせた焦点距離になるのだが、これが一番使いやすいと思う。
そう言うレンズをどこか出してくれないかと切に願う。

並木
並木 posted by (C)あいあい

そこでは寒さはしのげないだろ
そこでは寒さはしのげないだろ posted by (C)あいあい

そんな部分から、広角も望遠ももう一息欲しいってのが本音。
だけど、実際不足を感じるかと言うと、賄えなくもない感じで使えてしまう。
望遠効果が欲しかったら近付けばいい。
幸いこのレンズは最短で25センチ位まで寄れるので、撮影距離が短くなるから背景は暈ける。
遠くを大きくと言うのは、そもそも出来ないので、それは別に任せるとして、それで望遠の様な効果は充分引き出せる。
広角は引けるなら自分の足で引いてやって、絞りを絞りめにすれば充分広角的にはいける。
良くも悪くも収差を取り切っていないので、カメラ内の補正を切り、歪みを残し、角度を付けて、例えばローアングルから煽る様にすれば、かなりの広角的な雰囲気にはなる。
意外に便利にいけてしまう、ギリギリの焦点距離なのだ。

水面に冬が映り込む
水面に冬が映り込む posted by (C)あいあい

春の足音3
春の足音3 posted by (C)あいあい

写りはと言えば、結構シャープ。
単焦点程ではないし、Lレンズなんかと較べたら、そりゃ、レンズが可哀相になるが、絞り開放が億劫になるほどは滲まないので、安心して使える。
寧ろ、俺のシステムの様に、フィルムの頃の大三元と較べたなら、驚くほど低額でシャープだと言えると思う。
デジタル時代の脅威と言えるだろう。
コーティング技術の進化には頭が下がる。
ただ、何処まで行っても、そこはズームレンズ、PCのデスクトップで等倍鑑賞すると、滲みは気になるレベル。
そう言った切れ味が欲しかったら、f8位までは最低でも絞らないと得られない。
それでも滲みはまだまだ残る。
それを無くすべくさらに絞り込むと、回折も発生して暈けるので、折り合いが必要。
デスクトップで全画面表示程度では、そんなものは見えないレベルなので、そう言う使い方は極めて特殊な鑑賞環境であることは、理解してもらいたい。
同様にA3位までのプリントなら全く問題無いのは言うまでもなく、要は等倍鑑賞が特殊と言うだけで、決して写りが悪いレンズではない。等倍鑑賞ってのは説明しておくと、ディスプレイの1ドットと写真の1ドットを一致させた環境。
横幅で5000ドット以上の物を一般的なフルHDモニターで表示するとなると、相当デカくしていると言うのが解ると思う。
Windowsでも、標準の再生環境でボタン一発で、その表示になるが、決して普通の見方ではない。
写真は構図って物がある訳で、飽くまでも全体的に観るものなので、それはチェック用の見方。
細かい所が観たいという欲から産まれたもので、それが誰でも簡単に出来る時代と言うのは恐ろしい話である。
その見方自体は否定しないが、飽くまでも標準は全体を全画面というところだろう。
その世界では問題無い範囲。
充分な切れ味だ。

柵に生きる
柵に生きる posted by (C)あいあい

窓
posted by (C)あいあい

発色はLレンズなどのコッテリした色とは違って、ポップな感じは受ける。
基本的にキャノンの発色ではあるが、軽めな印象で重厚さは乏しい。
それを狙うなら、彩度の高めのピクチャースタイルで書き出すのはもとより、露出をアンダー目にする必要がある。
フィルター処理も含めれば、重厚な物を吐き出せると思うが、俺はRAWで撮ってPSLR4で現像しているので、試してはいない。
軽めの仕上がりは、狙いのユーザー層を考えると妥当じゃないかと思う。
明るくポップなのは悪くない。
手ブレ補正も良好。

静けさに
静けさに posted by (C)あいあい

夜明けの空
夜明けの空 posted by (C)あいあい

新たなる始まり
新たなる始まり posted by (C)あいあい

月を見上げながら
月を見上げながら posted by (C)あいあい

夜明け前の撮影でガンガン絞っても手持ちでいける。
流石に夜中は辛いと思うが、お店の中や夜の町なら問題無いと思う。
一般の人の場合でも、暗くて撮れないって事はないと思う。
この辺はボディの話の時にもう一度含めた話をしたい。
ズームリングは適度に重く、気付いたら回ってたと言うことはない。
反対にワイド端・テレ端になりきっていないと言うことは結構あった。
カツンとしたショックがないように配慮したのだろうが、ハッとするのは間違いない。
そこそこの抵抗でも、回しきる様に意識する必要は感じる。
ピントリングに関しては後述する。

PSLR4-5602.jpg

次に22mmの単焦点
F 値は2で比較的明るいパンケーキレンズ。
小柄なレンズでMのボディとは非常にマッチする。
コレがなかなかいい写りをする。
切れ味は標準ズームとは打って変わって、単焦点らしい鋭い描写。
等倍鑑賞だって問題無い。

断面
断面 posted by (C)あいあい

Key
Key posted by (C)あいあい

空間
空間 posted by (C)あいあい

但し、カメラ内レンズ光学補正をオンにしている場合、若しくは、現像ソフトでレンズのプロファイルが用意されている場合だ。
オフにしていたり、プロファイルがない場合は、猛烈な周辺光量不足に襲われる事になる。
明るい部分は中心の僅かな範囲って位に、周辺光量が足りていない。
パンケーキレンズだから、それは仕方ない事だし、俺個人としては、そう言うレンズの方が面白いと思うので、一概には欠点と言えないと思う。
3段位絞ってやれば解消するし、そもそも、このボディに付けるのは前提で、ボディに最初から補正データはインストールされている。尚且つ、その補正に関しては、最初からオンになっているので、難しい事は何一つない。
寧ろ、この特性を利用してやれば、面白い写真が出来上がる訳で、デメリットはないに等しい。
補正を切れば、まるでそこだけスポットライトが当たったかのような写真になる。
トイカメラのフィルターを使うより自然なトイカメラになる。
何でもかんでも普通に写るより、こういう方が道具としては面白いのだ。

心
posted by (C)あいあい

最短撮影距離も15センチ。
これは寄れる。
思い切り近付いての撮影は、別次元の画になるし、広角だから小さくしか撮れないと言うことは全くない。
フットワークで何でも撮れるに近い。
これ一本の万能レンズに近い。
但し、言ってもフルサイズならかなりの広角で、充分に超広角と言える程の焦点距離なので、これで女の子に寄って撮ったら、変にデフォルメされて評判が落ちる可能性は否定出来ないので、撮るときは注意が必要。
上手く使えば、反対により可愛らしくもなる。

落葉
落葉 posted by (C)あいあい

伸びる
伸びる posted by (C)あいあい

発色は標準ズーム同様でレンズを変えても、色が変わってしまうと言うことはない。
流石はキャノンだが、今なら当たり前でもある。
M のレンズについては、明るくポップな色調を意識しているのかもしれない。
L 意外のEFレンズを使っていないので、比較対象は豊富ではないが、世界で最初にレンズシリーズで発色を揃えたのがキャノンなので、これも同様だと思う。

紅葉 1
紅葉 1 posted by (C)あいあい

紅葉 3
紅葉 3 posted by (C)あいあい

紅葉 5
紅葉 5 posted by (C)あいあい

二本のレンズに共通するのは、STMと言うステッピングモーターを使ったレンズであること。
俺はUSMのレンズばかりだったので、STMを使うのはこれが初めて。
MFの感触はしっとり滑らか、適度に重く、絶妙な抵抗感でMF自体はしやすい。
フルタイムMFが可能で、違和感無く使えるのだが、レンズに切り替えスイッチは無いので、カメラのメニューを開いて切り替えないと不便な場合がある。
そのため、フルタイムMFが活きているかというと、微妙な感じはする。
この辺の切り替えはレンズに付けても良かった様に思う。
理由はカメラのメニューを整理出来るし、レンズはレンズ、カメラはカメラの方が、意識もしやすい。
AF 動作は静か、こんなに静かなんだと驚く。
速度はボディの性能もあるので、無評価とする。
最大の欠点はデザイン性を活かしたせいで、距離指標が無いこと。
このせいで、最短撮影距離で撮っているかどうか、不安になる事があった。
大した事ないように感じるが、結構扱いにくく感じる部分である。
これはAFのダメさとも直結するのだが、原則としてはAFと言うのは、もっとも近い物にピントを合わせる。
しかし、このMって奴は、極端な近距離ではそう振る舞わない。
細かい事は後述するが、そのせいで最短撮影距離かどうか、つかめない部分があるのだ。
これはレンズとしては致命的だと思う。
ピントが良ければ、気になる事ではないが、ピントが良くないので、欠点になっていると言える。

さて、此処までで前編としたい。
ここまででも、結構なテキストになるので、読む方も疲れる事だと思う。
次はボディの話に移る。
これがなかなか曲者なのだ。
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